すーぱーからしちゃんねる

からしがみたものをまとめたものです。

2023年の良かった舞台BEST3

【どんな年でしたか】
もうすぐ2023年も終わりますが、今年の冬はなんとなく暇で元気なので、今年見た舞台をBEST3にランキングして、振り返ってみようという企画です。
私生活的には本当に大変な1年でした。さすが大厄。会社をクビになった。これは本当にびっくりした。「突然クビになることって本当にあるんだな」と思ったし、本当に「よく死ななかったな」と思います。
舞台を見るのにも、大変苦しく、つらい1年でした。わたしが楽しいだけで消費してきたものが、誰かの苦しみやつらさの上に成り立っていたものだったと知ったときは、かなりショックでした。これらの件に関して、Xやブログで言及してこなかったのは、インターネット上での自分の発言に責任が持てる自信がなかったからです。何も感じていない、考えていないわけではないのです。
いやだ、なんだか重たい出だしになっちゃった。いろいろあった1年だったけれど、エンターテイメントには希望がある!わたしが今年を生きてこられたこと、1年を笑顔で終えられそうなことは、舞台に心を動かされ、元気と勇気をもらって、前に進む力をもらってきたからこそ、あることなんだと思います。

それでは、ランキングいってみましょう。


【第3位:市川猿之助奮闘歌舞伎公演『不死鳥よ波濤を越えて』】
明治座 5月 

karashi-channnel.hatenablog.com

いろいろあったけど、いろいろあったことは抜きにして、ただ純粋に面白かった!自分の好きなジャンルのコラボ(歌舞伎×歌劇)って、めっちゃ楽しいよね。
元が宝塚オタクなので、歌舞伎を見ていても何でもかんでも宝塚変換して見がちなんだけど、これはその宝塚変換そのものだったので、本当に面白かったです。
歌舞伎って本当に、その時代に合わせて柔軟に流行の世界観を取り入れて、脈々と受け継がれてきたエンターテイメントなんだなと思いました。古き良きものを、そのままやっているエンタメだと思っていたのですが、それはそのものの側面なだけであって、違う面では、結構攻めたこともしているんだなというのが、今のわたしの歌舞伎に対するイメージです。


【第2位:宝塚歌劇星組JAGUAR BEAT』】
東京宝塚劇場 1月

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ここ数年、特にコロナ以降の宝塚作品で一番好きです。わたしが宝塚に求めるもののうち、すべてが揃っている作品でした。生きた音楽、煌びやかな衣装、光の洪水、たくさんの美しい人たち。それがひとつの舞台に揃っている宝塚歌劇って、唯一無二のものだから、なくならないでほしいです。
偉大なるマンネリズムに加えて、意表を突くような構成も素晴らしかったです。
実況盤を買って、iPhoneに入れてよく聴いています。元気出る。
NHKの舞台中継も見たのですが、やっぱり生で見る舞台の迫力というか、ディティールの質感とか、比べものになんないなと思いました。宝塚ファンを15年くらいやっていますが、実は持っている円盤って2枚くらいしか無いんです。スカステの録画もほとんど見返しません。それくらい生の舞台鑑賞経験って、強烈で、濃厚で、大切にしたいと思っているからなのかも知れません。映像の情報で思い出を上書きしたくないのです。来年は宝塚を観たいという気持ちになれたらいいな。


【第1位:新作歌舞伎『ファイナルファンタジーⅩ』】
IHIステージアラウンド東京 3~4月

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千秋楽の後編を見ているとき、本当に心の底から「生きていて、生きて
きて、本当によかった」と思いました。
中学生のころから、よく頑張って生きてきたねって、ご褒美をもらったような気持ちになりました。生きていれば、いいことがあるんだなとも思いました。大げさに聞こえるかも知れませんが、ひとの人生の20年って、それくらいのことが起こりうるものなんだと思います。
おそらく、そんな気持ちを持った人たちが、世界中から大勢集まった劇場だったと思います。この公演の劇場の雰囲気も、とても素敵で好きでした。
原作では、ティーダとユウナの恋愛がフォーカスされているように感じたのですが、歌舞伎では「ティーダとジェクト」「シーモアとジスカル」「ユウナとブラスカ」「リュックとシド」の親子の話になっているところがとても好きでした。
衣装もお化粧も音楽も装置もぜーんぶ良かった。まわる座席は初めてだったので、何度も天井を見てしまったけれど(酔い防止)楽しかった。公演時間を聞いたときは「長いよ!!笑」と思いましたが、豊洲の不思議な場所にある劇場で、まる1日過ごすのも悪くなかったです。
これを歌舞伎座で再演してくれたらいいなあ。最新のデジタル技術で観るFFⅩ歌舞伎もいいけれど、アナログな技術で観るこの世界も、きっと良いと思うんだなあ。いろんな役者でFFⅩ歌舞伎を観てみたい。


【来年の目標】
おそらく2024年は歌舞伎を中心に観ていくことになると思います。最近、舞踊の面白さに開眼したので、本公演だけでなく、踊りの自主公演にも行ってみようかなと思っております。歌舞伎だけに留まらず、バレエやコンテンポラリーダンスも見に行けたら良いな。そして、古典演目も感想をサボらないで、ちゃんと残すようにしたいです。だって、古典演目って難しくて、何を書いても間違ったことを言っている気がして、難しいんだもの。圧倒的に勉強不足ですね。精進します。
今年もたくさんの人にブログを読んで頂けて、とても嬉しかったです。これからも、見たものをマイペースにまとめていきたいと思っています。
みなさんにとって、新しい年が素敵なものになりますように。