すーぱーからしちゃんねる

からしがみたものをまとめたものです。

雪組東京宝塚劇場『Lilacの夢路/ジュエル・ド・パリ!!』

【期待】
「なんかあんまり評判良くないけど、SS席だしるんるん☆」とお出かけしました。おそらく、Twitterで反省会が行われている時期に、刀剣乱舞歌舞伎が炎上していて、そっちを追いかけるので忙しくて、あんまりお芝居の評判が目に飛び込んでこなかったのです。ただ、和希そらの美しいウエストを見に、咲あやコンビのお披露目を楽しみに劇場に出掛けました。


【Lilacの夢路-ドロイゼン家の誇り-】
全然わからなかった。『鉄はすごい』ということと、『大事なのはスピード』ということはわかった。困惑の90分だった。困惑しすぎて、指揮の塩田先生を何度も見つめてしまった。「生で見たら物語が立ち上がってきてよくわかった」と言っているお友だちもいたので、わたしの感性がおかしいのかも知れない。
そういえばわたしは謝先生の、説教くさい感じが苦手なのであった。今回特に気になったのが、女性の描き方で、ヒロインのバイオリニストへの夢の扱いが雑なのと、ひまりちゃんのお役がわけわかんねー女過ぎたのと、最後の美穂さんの正体明かしの取って付けた感が気になりました。女性作家がここまで予定調和的な女性を描くものなんでしょうか。
あと、咲ちゃんがあんまりイイ男に感じられなかったのも残念だったな。あんなに匂い立つほどにイイ男オーラを出しまくっている男役のそれを、帳消しにしちゃうドロイゼン家の長男ってなんなんだ。
唯一すごく面白かったのが、職人の格好をしていた縣くんが、自分の出生を知った途端に良い服に変わっていたことです(笑)ある日突然友だちの服がすごく良い服になっていたら、めっちゃ面白いし、友だち続けるかちょっと考えてしまう・・・(笑)そうだ。もしかしたら、こういう楽しみ方をする作品なのかも知れない。こうやって突っ込んでいけば、なかなかイケる作品なのかも知れない。


【ジュエル・ド・パリ!!】
宝塚永遠の憧れパリ!!いいぞ宝塚は永遠にパリに憧れ続けてくれ~~。宝塚は年に1回必ずパリのレビューやろう。そして、カンカンに手拍子させておくれ。
最近の大介先生の作品は、ちょっと地味かなあと思っていた(『カプリチョーザ!!』は地味に感じた)のですが、今回の作品は派手、というより華やかで、目にも耳にも楽しいショーでした。
順番入れ違ってるかもだけど、印象に残った場面を。
プロローグに初舞台生ロケットがあるのはいいよね!祝祭感がある。しかし、宝塚は初舞台から容赦なく着こなしの難しいお衣装を用意してくるから痺れる!薄い黄色のタイツなんて、絶対に太れないし、脚が浮腫んだりしたら大事故じゃん。わたしは東京で見たので、初々しい着こなしを見てはいませんが、わたしが109期生だったら武者震いするようなお衣装だなと思いました。そして、お芝居で気になっていたはばまい(音彩唯)ちゃんから目が離せなくなる。お顔がちいちゃくて、細いのに、なかなか男前な身のこなしなんですよ。お芝居でも落ち着いた声をしていて、好きになっちゃった。
あーさとひまりちゃんの場面は、銀橋でマイクオフの台詞が聞こえてきて「きゃ~~!」ってなりました。本当に不思議に思うんだけど、わたしは男女間の恋愛至上主義でもなければ、実際の生活に於いて恋愛脳でもないのに、どうして宝塚の男役と娘役のカップル芸が大好きなんだろうということ。ものすごいときめいちゃうのはどうしてなんだろ~。以前は少し苦手だった、あーさの母音の発声が綺麗になっていて嬉しかったです。
めちゃくちゃ楽しみにしていた和希そらのクレオパトラ!!SS席なのに一斉にオペラグラスが上がって面白かった。女性の肉体は、あんなに格好良く、美しく、強くなれるものなんだなああ。Tarzanの表紙になった方が良いんじゃないか。艶めかしく躍動するへそピのチラチラとした輝きにクラクラした。しかも、ここでソロを歌っているのがにわさん(奏乃はると)っていうのがニクいよね。ほどよくえっちなんです。
パリピのフェルゼンみたいな場面では、月並みに「咲ちゃんのフェルゼン見たいな~~」って思いました。娘役がひとりずつ出てくるところが格好良くて拍手入れたかったけど、入らなくて寂しかった。夢白ちゃんの押し出しの強さ明るさって宝物だよねえ。これがお披露目なの!?本当に!?っていうレベルの眩しさ。
夢白ちゃんの眩しさに感心したのは、中詰めでひとりで舞台に立っている時も。なんだこのパキッとした明るい明るいオーラは!世が世なら、女神様として祀られていてもおかしくないよ!
中詰めは「すみれの花咲く頃」のアレンジなのもよかった。すみれがモチーフになっている衣装も良かった。雪組は群舞が揃っているのが良い。揃っている上で、各々の個性があって良い。雪組のこういうノーブルさは、組の特色として残していってほしいなあ。
カンカンはとても楽しかったです。衣装の色も、ポップで素敵でした。視界いっぱいにタカラジェンヌ、この多幸感。
デュエットダンスも、お披露目とは思えない、息ぴったりの時間で、しあわせな気持ちになりました。わたしの人生には、宝塚のデュエットダンスを見る、しあわせな時間が必要。
エトワールのはばまいちゃんも素敵だった~~!最後の歌い上げも力強くて立派で、105期の初舞台初日を見ている自分を褒めたくなった。


【110周年】
110周年前半のラインナップが発表になりましたね。もうね、ぜ~~~んぶ見たい!!運動会を見せろとは言わないから、劇場には座らせてくれ。友の会のアンケートがなかなか具体的だったので、110周年までにはシステムが改善されていることを願っております。