すーぱーからしちゃんねる

からしがみたものをまとめたものです。

月組東急シアターオーブ公演『DEATH TAKES A HOLIDAY』

【期待】
最近またスカイステージを解約してしまい、歌劇やグラフを読まなくなってしまったので、宝塚の情報に疎くなってきてしまいました。『DEATH TAKES A HOLIDAY』(以下DTAH)も前情報をほとんど得ず、「誕生日にやっている公演だから」といった理由で観に行くことにしました。あと、どうやら風間(柚乃)さんが2番手役だから。
何にも知らないとはいえ、タイトルを直訳すると『死神、休暇を取る』だし、タイトルのデザインも目玉焼きが入っていてポップだから、そんなに重い話じゃなかろうと思っていたのですが、TLを流れてくる考察が結構重めだったので、「死とは、生とは・・・?」みたいな、考え込んだお話だったら、誕生日に見る演目として嫌だなあとは思いました。自分の精神状態も不安定なので。


【全体像】
そんなに重たい話じゃなかった!ポップ過ぎるでもなく、重すぎるでもない、楽しい作品でした。やっぱり楽曲による満足度がかなり高い。さすがモーリー・イェストン。ところどころ『グランドホテル』を思い出しました。訳詞も違和感なくメロディに乗っていた印象で良かったです。いろんな生徒にソロがあるのも良かったです。
装置がとてもお洒落でしたね。「あれ?オーブに盆ってあったっけ?」と思いましたが、あれはまわるセットだったのか!階段を上ったり降りたりして、役の心情を表すのが印象的でした。BWでもそうなのかな?


【キャスト】
印象に残った役とキャストについて。

死神/ニコライ・サーキ/月城かなと
『なんかちょっと様子のおかしいものすごいイケメン』をれいこちゃんにやらせたら、右に出るものはいないなと思いました(笑)死ネタで自ウケしている王子様が面白すぎました。タップダンスとても良かった!楽しかった~!
物語が進むにつれて、作品の雰囲気がシリアスになっていくのですが、その世界観に存在するれこうみが美しいのなんの。薄暗いダークな雰囲気に映える。

グラツィア/海乃美月
歌い出しから難しいメロディを、小鳥のさえずりのように歌ううみちゃんに感激しました。もうちょっと描き込みの欲しい役だなとは思いましたが、儚げな雰囲気が美しかったので全部OKです。

ランベルティ公爵/風間柚乃
ほんと風間さんは研いくつなんだ。翻弄されるおじさんが上手すぎて、やすくんとの絡みではゲラゲラ笑ってしまった。ただのおもしろおじさんではなく、一家の長としての威厳も感じられる役作りが良かったです。

ダリオ/英真なおき
じゅんこさんの現役感ある男役好きだ。おじさんだけど、恋愛してる男役。
なんだか久しぶりにじゅんこさんを見た気がするよ。

エヴァンジェリーナ/彩みちる
めっちゃくちゃ良かった。可憐で清廉なおばあちゃまだった。死神に連れて行かれちゃうの?と匂わせる場面ではうるうるしてしまった。このお役を専科さんじゃなくて、みちるちゃんに充ててくれて大正解だったと思う。とてもよかった。

エリック/夢奈瑠音
『なかなか出てこないな~』と思っていたら、突然出てきて、舞台上の雰囲気を一気に不穏にした歌が凄まじく良かった。何度も死線をくぐり抜けてきた男の、死のにおいを纏った男らしさがあった。そういうセクシーさがあった。

フィデレ/佳城葵
もう、めちゃくちゃ笑ったんですけどー!!目の下に真っ青なクマをこさえて出てきたときは、どうしようかと思った(笑)一挙手一投足が笑えて素晴らしい。なんか、劇団☆新感線の栗根まことさんみたいな動きしてたよ。うまい。

アリス/白河りり
歌える子だってことは知っていましたが、こんなにしっかりと歌える人だったとは!場面の中心になっても、負けていない存在感がとても良かったです。トップスターと並んでタップを踊っていても、押し出しがあるって言うか、輝きが劣っていないんですよ。


【オーブ】
数年ぶりのオーブでした。ヒカリエは家からアクセスが良いので立地は好きなんですけれど、動線が悪すぎて居心地が悪い。若干の閉所恐怖症があるので、客席からすぐ外に出られない劇場が苦手なんです。オーブの1階席は好きなので、また1階席に座りたいな~~~。