すーぱーからしちゃんねる

からしがみたものをまとめたものです。

帝国劇場『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』

【期待】
原作映画が大好きなんですよ。映画の公開が2001年だから、当時中学生だったわたしが、公開当時に映画館で見た記憶はあるようなないような。映画館のない町で育ったので、レンタルDVDで見たのが最初だったかも知れません。大学生の頃にTSUTAYAで借りては返しを繰り返し、「いい加減ソフト買おうかな」と何年にも渡って思い続けた作品でした。映画版のサントラもよく聴いていました。ヒットソングの大洪水で、ロマンチックで、楽しい。宝塚歌劇と出会う前から好きだったので、元々がこのようなレビューというかミュージカルが好きなタイプだったのかも知れません。
日本版のキャストでは、だいもん(望海風斗)の歌が久しぶりに聴きたいな!と思っていたので、サティーンがだいもんの日に見ると決めていました。クリスチャンは、お友だちから熱烈なプレゼンを受けて、甲斐翔真くんの日を選びました。
訳詞が有名なアーティストばかり並んでいる!これにも期待していました。輸入物のミュージカルの場合、訳詞がちょっとあんまりでテンションが下がってしまうことがあるので、シンガーソングライター達が訳詞を担当すると聞いて、楽しみにしていました。
チケット代が高すぎる!これは本当に悩みました。BWでは豪華絢爛な舞台セットが組まれているのを知って、「これをそのまま輸入してくるなら仕方ないのかな」と思いました。象さんと風車。使用されている楽曲も、大ヒット曲ばかりなので、権利関係も相当複雑に違いない。歌舞伎でも1等席には座らないので、ここ最近のわたしにとっては、高い買い物になりました。
実は帝国劇場に入ったことがなく、初めての帝劇体験になることも楽しみにしていました。


【全体像】
最高だった。どれくらい最高だったかというと、最高すぎて何度も涙するくらい最高だった。映画版のサントラを聴き過ぎて、最初は日本語であることに戸惑ったけど、どれも素晴らしい訳詞だったよ。
チケット代が高すぎて、諦めようと思った公演だったけれど、無理をしてでも観に行って良かった。最初のカンカンで元取れた。フィナーレまで付いてて最高だった。踊れる時間まであって、ノリノリで小躍りして帰ってきた。最高だった。さっきから最高だったしか言ってない。
大ヒット曲の大洪水なだけあって、チケット代が高いのは納得した。アンサンブルのダンスがとにかく格好良い。
初めての帝劇体験は、1階の通路を挟んですぐのA席でした。補助席が埋まっていたので見えないかなあと思いましたが、視界を遮るものはなにもなく、とても見やすかったです。音もめちゃくちゃ良い。特に台詞の聞こえ方が素晴らしかったです。
お話としては大味な、結局は「椿姫」なんですけれど、歌やダンスがとにかく良かったので、そのあたりは気になりませんでした。そこを突き詰めて楽しむ舞台じゃないのね、とわたしは受け取りました。


【キャスト】
プリンシパルキャスト
ティーン/望海風斗・クリスチャン/甲斐翔真・シドラー/橋本さとしロートレック/川上一哉・デューク/伊礼彼方・サンディアゴ/中河内雅貴・ニニ/藤森蓮華

だいもんのサティーンは、どのお衣装もゴージャスで素晴らしかった。オペラグラスでまじまじと見てしまった。ショーガールのお衣装から、上流階級風のお衣装まで、見応えがあった。歌もすべてが素晴らしくて、特に"FIREWORK"は泣いちゃうほど良かった。UAの訳詞も良かった。映画になかった最近のヒット曲だけど、この物語に良く馴染んでいた。

甲斐翔真くんのクリスチャンは、とても爽やかで夢見がちで真っ直ぐで、こんな子犬系お兄さんに、嫉妬に塗れたロクサーヌが歌えるの?と思ったけれど、心配ご無用だった。ロクサーヌは、アンサンブルのダンスとの一体感が凄くて、とても引き込まれた。あと、わたしは翔真くんのことを第一印象で誤解した気がする。こっち系のお芝居の方が仁の役者なのかもしれない。そのうちエリックが見てみたい。

ニニの藤森蓮華さんにはとても目を引かれた!とにかくナイスバディ!ボディライン出まくりの衣装の着こなしが本当に格好良い。仁王立ちしたときのシルエットが美しい。歌も良かったし、お芝居も良かった。ダンスも良かったし、タンゴはめちゃくちゃ格好良かった!男の胸ぐらを掴む振りがとてもツボ。しびれた。


【立て替え前に】
立て替え前にもう一回くらい座りたいです帝劇。でも、帝劇のチケット代って、値上げした額が定着しそうなんですよね悩む。めちゃくちゃ好きな演目で、よっぽど好きな役者が出ている今回みたいな演目でないと厳しいかも知れません。