すーぱーからしちゃんねる

からしがみたものをまとめたものです。

THEATER MILANO-Za『天號星』

【期待】
わたしのまわりには、早乙女太一くんのファンがとても多くて「彼はとてもいいよ」と何年も前から勧められまくっていました。数年前からは「弟の友貴くんも良いぞ」ということを言われまくっていて、機会があれば是非拝見したい、と思っていたところ、お友だちが誘ってくれて、見に行けることになりました。やったね!
新感線といえば、チャンバラと古田新太氏というイメージがあったので、その念願叶ったりです。ティーン時代を『木更津キャッツアイ』で過ごしたわたくしとしましては、古田新太氏のお芝居を生で見るということに感慨を抱きます。朝だよー!!

歌舞伎町で新感線、っていうのも、いいよね。新しくできたTHEATER MILANO-Zaに行くのもこれが初めてでした。「これは東京じゃねえだろw」っていうフードコートがあったり(どちらかというと東南アジアかネオトーキョー)地下にライブハウスがあったりして、未来感のある建物ですね。劇場ロビーにはちょっとしたバーみたいなのがあって、コラボドリンクが楽しそうでした。動線が悪いのは聞いていたので驚きませんでしたが、災害時どうなっちゃうのか心配になる構造ではあります。椅子は硬かった。でも、お尻が痛くなる程ではありませんでした。平成中村座が☆1とすると、こちらは☆3.5くらい。悪くはない。2階席の両サイドは、足の着かない席があると聞きました。3階席の両サイドは、舞台に対して平行に席が並んでいて、新幹線みたいで面白かった(あれで見えるのだろうか)今回わたしが座ったのは、D列の通路際。役者さんが横を後ろをバンバン通るお席でした。やや舞台を見上げる形にはなりますが、首が痛くなるようなことはありませんでした。トイレは列に並んでみたものの、時間が足りなくて入れませんでした。残念。


【全体像】
めっちゃ面白くて楽しかったです(小学生の感想)人情もので世話物で、時代劇(テレビドラマ的雰囲気が合った。必殺シリーズのような)で、歌舞伎的な幕切れが爽快で、大満足でした!
古田新太早乙女太一が入れ替わるらしい、という情報だけを頭に入れて観ました。お友だちに「『天號星』って映画の『転校生』のパロなんだね!」と言われて、適当に「そうですね」と答えましたが元ネタがわかっておらず、わかった風に答えてしまってすみません(笑)ここで謝る(笑)帰ってからググりました。そういうことか!
若い男女が入れ替わる話はよく目にしますが、おっさんと若者(イケメン)が入れ替わるっていうドリームがすごくいいなと思いました。イケメンの中におっさんがいる、おっさんの中にイケメンがいる、という構図がめっちゃ面白くて斬新でした。
構図と言えば、このお話はおっさんと娘ふたり、妻と元カノの物語というのも新鮮で良かった。歌舞伎だと、どうしても父と息子の話になっちゃうから。
歌舞伎的だなと思ったのは、幕切れの場面の『夏祭浪花鑑』オマージュ。あの『夏祭』で感じたような爽快感がここにもあって痺れました。
チャンバラも物凄く迫力がありました!特に早乙女兄弟の殺陣は、動きが速すぎて「瞬きが出来ないってこういうことか!」と思いました。なんかもうHUNTER×HUNTERみたいだったもん。早乙女兄弟は幻影旅団なの?そこに絡んでくる山本千尋ちゃんの軽やかで力強いアクションの格好良いこと!軸が一切ブレないのが見ていてわかる。どういう体幹してるんだ。
1幕ラストの早乙女兄弟のストップモーション!からのタイトル!は、めちゃくちゃ格好良かったなあ。
公演時間が3時間弱と、いつもの新感線に比べるとやや短めでした。無駄な(無駄って言うな)歌とダンスの時間、余計な(余計って言うな)下ネタの時間がほとんどなくて、ちょっとらしさが足りないかなと思った。
お友だちのおかげで、後ろが通路の通路際席に座らせていただきました。角を曲がっていくキャストの迫力がすんごいの!走り抜けていく太一きゅんの着物の裾がぶつかったり、目の前でお芝居をする山本千尋ちゃんの腕のハンコ注射の跡を確認したり、角を曲がる古田新太氏と肩が触れたりして、めっちゃ面白かった。


【読解力】
わたしが座っている席のやや後ろから、子どもの笑い声がゲラゲラと聞こえてきました。誰かが面白い動きをしたとか、変顔をしたという場面での笑いではなく、おとなと同じ、文脈を理解したタイミングでゲラゲラ笑っていたので、「読解力の高い子どもがいるもんだなあ」と、なんか感心してしまった。そんな感じで、客席も暖まっていて、とても楽しかったです。また見に行きたいな。