すーぱーからしちゃんねる

からしがみたものをまとめたものです。

【千秋楽LV】 宙組東京宝塚劇場『天は赤い河のほとり』『シトラスの風−Sunrise−』

【ライブビューイング】

普段から宝塚のライビュは観ないのですが、今回の公演はチケットがなかなか手に入らず、観たい回数を観られなかったので、千秋楽はライビュで観ることにしました。
カテコは見ていません。六本木から劇場前にダッシュしなければならず、緞帳が降りたと同時に席を立ったのですが、余裕で間に合いました。ただし、めちゃくちゃ走りましたけど(笑)どなたかの参考になれば幸いです。

天河のカメラワークや場面の切り取り、カット数の多さが、まるでアニメを見ているかのように歯切れが良くて、賑やかで楽しかったです。プロローグの大量の登場人物たちをどのように捌くんだろうと楽しみにしていたのですが、そこは絶対に取りこぼさないで欲しいと思っていた、マッティワザとネフェルティティの一瞬の視線の交わりがちゃんと抜かれていて滾りました!他にも、SS席でオペラグラスを使っても見えないような表情の細やかな変化が、大スクリーンでは読み取れて泣きました。今まで拾えなかった表情ぜ〜〜んぶ見せてくれて感謝!
シトラスは、やっぱり生で見たほうが好きだったな。どうしても真ん中ばかり映るから、スケールダウンして見えちゃう。わたしにとって、レビューは映像向けではないようです。

天は赤い河のほとり

改めて、原作とは違ったものとして、正しく宝塚版として成立していたと思いました。原作ファン、宝塚ファン、宙組ファン、原作未読のファン、それぞれの立場の人たちが、それぞれの感想を抱いて(ネガポジどっち向きの感想だとしても)いるとしても、贔屓のお芝居が褒められていて嬉しかった(笑)贔屓目前回の感想でごめん。
見るたびにトップコンビが交わす視線が豊潤なものになってゆくのを、数回の観劇を経て感じることが出来たのもよかったです。お披露目公演の醍醐味って、ここにある気がする。
ライビュでは、複数の人物を瞬時にアップで見ることが叶うわけですが、あっきー(澄輝さやと)贔屓のわたしは、ネフェルティティの最後の場面で大号泣いたしました。スクリーンに映し出された彼女があまりに美しくて泣けた。
マッティは勇敢なユーリにかつてのタトゥーキアを重ね、ネフェルティティは正義に燃えるユーリの瞳に、かつての自分を見出したのだろうなと思いました。離れていても、二度と姿を見ることはなくても、触れられなくても、ふたりは互いを想ってる。ふたりの最後の表情が、とても豊かだったのが救い。カイルとユーリがナキアとウルヒ、ネフェルティティとマッティワザの魂を救ったとも受け取れるラストになっているのには、小柳先生さすがですと言いたいです。

シトラスの風−Sunrise−】

語りたいことは語り尽くしてしまったので、新たに何か言うとしたら、ロマンチックレビューシリーズは、後進の演出家に託す時期が来てるんじゃないか、ということ。正直、今を生きている作品だとは思えなかった。再演の中に新しい“何か”があるわけでもなく、永遠に回顧し続けているような感覚に陥る。
マギーさん(星条海斗)はとても格好良かった。わたしの勝手なイメージは“メタルシンガーなスターさん”だったのですが、アマポーラの歌がとても甘くてやわらかくて、今まで知らなかった彼女の魅力を最後にして魅せてもらいました。

【しゃかりきにファンやってて思うこと】

今の職場を選んだ動機のすべてが、『贔屓を応援するため』なんだけど、それだけじゃ本当にハッピーには成れないっていう問題と、まじめに向き合わないといけない時期が来た気がする。もっと自分のために働かなくちゃいけないや。ここで何ができるのか、何がしたいのか。どうすれば輝けるのか。そして、いつも自分を応援してくれる人、励ましてくれる人、泣き言をゆるしてくれる人たちの気持ちを信じようとも。逃げてばかりいないで、気持ちに応えないと、応えたいと思えるほどになった。これってすごい精神的成長じゃない?贔屓を応援することが非現実的な逃避だったのに、現実に帰りつつある。だからといって、ヅカヲタ上がろうとは一切思わない。ただ、お金と時間をかけて愛したもの全部を、人生の糧にしたいから、わたしは無感動にファン生活を送りたくはない。何者でもないわたしが『輝いてもいい。輝きたい』と気付かせてくれた贔屓に感謝しよ。わたしは、とてつもない勇気を貰った。
めんどくさくて気持ち悪いファンでごめん。いちいち考えて、いちいち言葉にして、その上黙っていられないタイプなんです。崇高で意識高い系なこと言って、誰かの上に立とうとか、そういうんじゃないはずで、ほんと純粋にそー思うんです。『すき、尊い』の内訳をそこに並べて見ただけなんです。
これだけの熱量を注いでファンやってると『もっと自分のために、大切に時間を使いなさい』と言及してくる人もいるけど、この毎日はすべてが自分のためにやっている事なんですよね。贔屓のためになってるかなんて、知りません。そりゃあ、ご迷惑はかけないように気をつけていますが、何よりわたしが愉しいのが一番ですから。これからもそんな感じなんだろうと思います(ふわっとした着地)