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梅田芸術劇場『エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラ・コンサート』フルコスチューム'16宙組ver.

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梅田芸術劇場エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラ・コンサート』フルコスチューム'16宙組ver.

2016年4月6日17:00
トート:朝夏まなと
エリザベート:実咲凜音
フランツ:北翔海莉
ルキーニ:宇月颯
ルドルフ:澄輝さやと

【近況報告】

ご贔屓の、澄輝さやとさんのルドルフが素晴らしすぎて、2016年以降のエリザベートを一切見られずにいます(東宝・映像含む)そこまで拗らせるほどに、澄輝さやとさんのルドルフは、わたしの中での伝説です。2016年の宙組エリザは、ダイジェスト版でしか映像化されておらず、今日、当時の澄輝ルドルフと蒼羽ルドルフをフルサイズで見ることは叶いません。今、ここでどれだけ素晴らしく、伝説的であったかを贔屓目を全開にして語っても、スカイステージや円盤で見てもらうことが出来ないのが悔しくってたまらない。そうです。この澄輝ヲタは、いまだに成仏することが出来ず、浮世を彷徨っている。
当時お友達が「ルドルフをやってくれたら、将来退団してから、ガラコンとかでまたルドルフをやってくれるかも知れないよね!」と予言していたのを思い出します。その通りになったよ。わたし、よかったね!
出演のお知らせのメールを受け取って、ファン友だちにラインを投げまくって、うちの中でずっと、喜びにふるえていました。スマホも通知にふるえまくっていました。だって、退団してから初めての大きな舞台なんです。コロナ禍に入ってから、一度も会えていないんです。今から興奮しすぎて眠れるか心配です(只今遠征前日のランチタイムです)ご贔屓が、マイクを持って、コスチュームを着て、梅芸のステージに立っているだけで尊いんです。あっきーのために新幹線に乗ること、美容院に行くことすべてが尊くて、世界が輝き始めるんです。この感覚がご無沙汰過ぎて、エモすぎる。幕が上がった瞬間に、テンションが振り切って気絶しないようにと、今から自分に言い聞かせています。もう少し、俺の心、強くいてくれ。

【全体像】

シンプルな舞台装置。曲がりぐねった階段の間に、オーケストラがいる。オーケストラのスペースには、アクリル板が何枚もある。でも、楽器を持つ人たちの顔は、とても晴れやかでした。西野淳先生が指揮台に着く。カーテンコールで知ったのですが、舞台袖の見えないところにもオケがいたそうです。おそらく、クラリネットやサックスの木管系でしょうか。姿が見えなかったのは。2幕はじめの「キッチュ」では、オーケストラの皆さんと一緒に手拍子出来たのが楽しかったです!しかも、皆さん本当に良い笑顔だった!
ライトの演出がとても綺麗でした。「私だけに」でシシィがカーテンを開ける場面や、昇天の時の神々しさ、数々のステージの思い出が蘇ってくるようなライティングで、シンプルさが記憶を邪魔しないのがとても良かった。
カットになるナンバーはほとんどありませんでした。時折、ルキーニがストーリーの補足をしているので、歌のカットなしの新人公演みたいな構成でした。ダンスはほとんどないものの、印象的な振りは歌いながらしてくれて、これも記憶を蘇らせてくれる魔法のようでした。
宝塚版エリザベートを観たことがない人にはしんどいと思う。でも、我々には思い出がありますから。全く問題ございません!

【キャスト】

朝夏まなと/トート
まぁ様のトート閣下はフルコスチュームも「昨日まで着ていましたが?」みたいな完璧な着こなしで、でもほんのり女性の雰囲気もあってセクシーでした。万歳。
『最後のダンス』での、格好良いフェイクは健在だったし、新たなる飛び道具シャウトが飛び出してきて、客席が圧倒されるのを肌で感じました。凄かった。ライブならではよね。なにより、まぁ様がノリノリで、トート閣下との再会を楽しんでいるのが見えて、良かった。
「死ねば良い」のところで、ドクトル・ゼーブルガーが帽子を床に叩き付けた時はめちゃくちゃワクワクしました(笑)

実咲凜音/エリザベート
みりおんのシシィはガラス細工のように繊細で硬質なイメージだったけれど、今回は香り高く咲き誇る大輪のお花のような存在感になっていた。女優さんって凄いなあ。みりおんが一番、良い意味で現役時代と違っていたなあと思います。

北翔海莉/フランツ
ていうか!みちこさんの現役男役感は!一体どういうことなの!?
まっっっっっっっっったく現役まんま!嘘でしょ嘘だとおっしゃい。産後間もないっていうのも信じられなかった。
みちこさんの花組でのフランツは観ていないのですが、若フランツの溌剌とした艶やかな声が印象的でした。そして、ルドルフとのお芝居も新鮮だった。「皇位継承はむずかしいぞ」の台詞の根底に、深い愛情を感じました。母親が演じる父親って、こんなにも深く説得力に充ちるのかと思いました。

宇月颯/ルキーニ
長髪を後ろに結ったとしくんのルキーニ、どえらい格好良かったです!とし様の男役姿をまた観ることが出来て、しあわせだった。
現役時代は歌よりもダンスの人っていう印象でしたが、本役でルキーニやってましたよ、ってくらいの熟れ感がありました。

澄輝さやと/ルドルフ
ご贔屓の現役感はんぱない。あの横顔!白手袋!あまりにも現役まんまだったので、無になるしかなかった。無に。1幕の出番は一瞬なので、『最後のダンス』くらいまで放心状態だったよ(勿体ない)
2幕はずっと、生きていて良かった。って強く思っていた。本当に、去年めっっっっっちゃくちゃツラかったけれど、生きてて良かった。
澄輝さやとさんは最高のルドルフ役者です!!また会えて嬉しかった。ありがとう梅芸ありがとういのち。
『僕はママの鏡だから』の後に、ママの手に頬擦りする澄輝ルドルフが大好きだったのですが、その場面をたっぷり見せてくれて、当時と同じく大号泣。マスクがびしょ濡れに。ママのぬくもりが消えてゆくのと同時に、彼の心に闇が広がるのが見えて、現役時代と同じく鳥肌号泣嗚咽もの。あんなに切ない笑顔ってある!?
ソーシャルディスタンジング闇広は、わたしはそれが感染防止策だとは気が付かずに、ふたりの間隔に火花が飛び散るのを見て心の中でぎゃーぎゃー大騒ぎしていました。カッコイイ!!!!澄輝ルドルフは、『闇が広がる』前後で精神状態が変わったのがわかる。そういう細か~~~いところばかり見てしまいます。伝わるのかなこれ読んでる人に(笑)

【次は渋谷】

もっと語ろうと思えば語れるのですが、自分でもやっぱり「夢なのではなかろうか」と思うところもあるので(特にご贔屓について)もう少し冷静になって挑む必要がある。でも無理ィ。

いつか、宝塚OG公演を、在りし日に思いを馳せて見るのが夢でした。その夢が、叶った夜でした。